日本住吸血虫症、お腹が異常に膨らみ死に至る感染症の症状とは?

江戸時代から近年まで、原因が不明のまま恐ろしい感染症が日本で流行したのをご存じだろうか?

「日本住吸血虫症」

(にほんじゅうけつきゅうちゅうしょう)

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<症状>

日本住吸血虫症の原因となる寄生虫「セルカリア」が侵入した皮膚部位に皮膚炎が起こる。次いで急性症状として、感冒様の症状が現れ、肝脾腫を認める場合もあるという。

また、慢性期には虫が腸壁に産卵することから、発熱に加え腹痛、下痢といった消化器症状が現れ、好酸球増多も認められる。

さらに、虫卵は血流に乗って様々な部位に運ばれ周囲に肉芽腫を形成するが、特に肝臓と脳における炎症が問題になり、肝硬変が顕著な例では、身動きができないほどの腹水がたまる症状が出て、死に至る。

そのため、江戸時代頃には、お腹が異常なまでに膨らみ死に至る恐ろしい病として、恐れらてていた。

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~感染経路~

セルカリア幼生が、ミヤイリガイの体表を破って水中に泳ぎだす。そのため、ミヤイリガイが多く生息する水田周辺の溝などから、その水に皮膚を浸けたときに、セルカリアがその皮膚から侵入し感染する可能性がある。

~感染後~

感染後は、肝臓の門脈付近に移動して成体となる。成体は成熟すると雌雄が抱き合ったまま門脈の血流をさかのぼり、消化管の細血管に至ると産卵。卵は血管を塞栓するためその周囲の粘膜組織が壊死し、卵は壊死組織もろとも消化管内にこぼれ落ちる。

※重要※

人から人への直接感染はない。

<予防法は?>

有病地(感染地)での皮膚の接触をさせないこと。それ以外は、ワクチンなどもないため、現在予防法はないようです。

<治療法>

駆虫には特効薬(プラジカンテル)があるが、妊娠3ヶ月未満の妊婦には使用できない。また、慢性症状には対症療法しかない。

さらに、特効薬とされるプラジカンテルに対する耐性株の報告もあると言われており、その危険性は現代でも健在である。

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<全世界でも警戒>

全世界で感染者は約2億人とも言われています。実は、この寄生虫は人に感染する種類が4種あるそうです。

・日本住血吸虫

・マンソン住血吸虫

・ビルハルツ住血吸虫

・メコン住血吸虫

もしかすると、上記以外も生息しているかもしれないが、現時点では4種のようです。

ご覧いただきありがとうございました。

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