インドネシアのジャワ島にある世界遺産「ボロブドゥール遺跡」。
<ボロブドゥール遺跡って?>
ジャワ島中部・ケドゥ盆地にある大規模な仏教遺跡の、「ボロブドゥール寺院遺跡群」の一部として、ユネスコ世界遺産に登録され、この遺跡群は世界最大の仏教寺院としても有名である。
※ボロブドゥール寺院遺跡群は、周辺の「ムンドゥ寺院」「パオン寺院」を含めた世界遺産。
<歴史>
ボロブドゥール遺跡は、8世紀~9世紀にかけてこの地方を支配していた「シャイレーンドラ王朝」によって建造されたと言われている仏教遺跡。
寺院の造営は、778年のカラサン碑文によれば、ダルマトゥンガ王はヒンドゥー教を奉ずるサンジャヤ王家のパナンカラン王に対し、ターラ(多羅菩薩)をまつるための寺院とシャイレンドラ王家を祀る仏僧のための僧院を建造するよう提案したことによって始まったとしている。た、その他にも780年頃より造営が開始されたものとみられる。
それに対してパナンカラン王は、周辺の土地を免税とする代わり、その地からの収入を寺院造営に利用するよう命じたと碑文では記されており、サングラーマグナンジャヤ王治下の792年、ボロブドゥール本体の建設を一応完了しているとされている。
「火山に埋もれた遺跡」
メラピ山の大噴火で火山灰に埋もれ、その後密林によってその姿を消し地元民にも忘れ去られていた建造物が、1814年イギリス人のラッフルズによって偶然発見されたそうです。その発見から28年後、1842年オランダ人のハルトマンにより本格的な発掘調査が始まり、当初の予定を大幅に経過した12年後の1854年にやっと遺跡の大部分が掘り起こされた。
また、この遺跡は、久しく忘れ去られ密林のなかに埋もれていた理由については次のような説があるという。
火山の降灰によるものであるとする説と、
イスラム教徒による破壊をおそれて人びとが埋めたという説。
しかし、現段階では明確に説明できるものは無いようです。
<新たなる発見>
ボロブドゥールの構造は、仏教の三界をあらわしているとされているそうです。
<三界とは?>
ピラミッド層で言うと、基壇は人間のいる「欲界」、その上は神と人間が触れあう世界である「色界」、さらに、その上部が神のいる「無色界」である。
・欲界
淫欲と食欲の2つの欲望にとらわれた有情の住む処。六欲天から人間界を含み、無間地獄までの世界。
・色界
欲界の2つの欲望は超越したが、物質的条件「色」にとらわれた有情が住む世界。
・無色界
欲望も物質的条件も超越し、ただ精神作用にのみ住む世界であり、「禅定」に住している世界。
ボロブドゥールでは、基壇が欲界、方形壇は色界、円壇は無色界として表現されており、人は下から上へ登っていくにつれ、欲望にあふれ罪悪に満ちた世界から、禅定に達した世界へと移っていくものとされる。
(本文中一部ウィキペディア引用)
もし、ジャワ島へ行く機会があれば良く価値のある場所だと思います。
ご覧いただきありがとうございました.